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【コラムVol.740】2018/8/29 国内女子ツアー、人気なのに試合数減の可能性?
2018.08.29
 近年、次々に若いスターが誕生していることで人気の国内女子ツアーから、不穏なニュースが流れてきた。

 一部報道によると、ツアーを主管している日本女子プロゴルフ協会(LPGA)が来年から各大会の主催者へ放映権の支払いを求めており、来季から数試合が撤退する可能性があるというのだ。今季の女子ツアーは年間38試合が行われ、その賞金総額は37億円を越え6年連続で最高額を更新。羽振りの良い話ばかりが届いていたが、スポンサー次第で久しぶりの試合数減に陥るかも知れないという。

 以前もこのコラムで取り上げたが、国内のゴルフツアーは男女ともに海外ツアーや他のプロスポーツと異なり、「金のなる木」である放映権というものはほとんど存在せず、スポンサーが費用負担し”放送してもらっている”。

 国内ゴルフにおいて、ツアーのトーナメントを主催し興行しているのは、スポンサーやテレビ局であり、LPGAなどはツアーを主管したり公認する立場。放送するテレビ局が主催者サイドにいるのだから、テレビ局からすれば協会に放映権料を払うという理屈は成り立つはずもない。協会は海外ツアーや他のプロスポーツのように自主興行していないのだから、金脈である放映権料が入るわけもなく、その人気に相応な収益を挙げていないというのが現状なのだ。

 長年、ツアーを成立させてきたこの構造に対する指摘の解決を先送りにしてきたのに、いきなり放映権の帰属を要求し、放映権料の支払いを求めるのはいささか強引だろう。というのも、ツアーはこれまで大手代理店が運営し、スポンサーを見つけ放送局を決めてきた。昨今の人気は彼らによるところも大きく、他競技と違い放映権は主催者に帰属するという考え方が基本になっている。これをいきなりひっくり返すというなら、テレビ局も黙ってはいないだろう。

 放映権を主張する裏には、ネット配信業者への配信権販売があるという声もある。サッカーのJリーグは昨年、ネット配信の「DAZN」と10年間約2100億円で放映権契約を締結した。単純に年間で割ると1年210億円。女子ツアーがここまでの契約を結べるとは思えないが、テレビ視聴率は下がっているし、サッカーは同じ緑の芝の上で行うスポーツだが「隣の芝」はものすごく青く見えているのかも知れない。

 大会はスポンサーがいなければ成り立たない。仮にトーナメントがネット配信のみになった場合、これまでのスポンサーは、変わらぬスポンサー料で協賛してくれるのか。そして現在と放送環境が変わった場合、営業力が未知数な協会はスポンサーを獲得することができるのか。何れにしても協会には、説得力のある説明と明確なビジョンが求められる。

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